2006年3月29日水曜日

買い物依存症

「買い物依存症」については、4年前の日記(2002年7月22日付の返済日記)の中で触れたのですが、ここ1年ぐらいの間に次々と立ち上がる「借金返済」と題したblogを読んでいると、頻繁に「買い物依存症」という言葉に出食わすようになりました。
特に女性で借金返済のblogを書いている方の多くが、自分の借金の原因のひとつに「買い物依存症」だったことをあげています。
本当に重度の「買い物依存症」で、精神科の治療を受けているような方もいるのですが、一方でただの「浪費癖」や「ブランド好き」を「買い物依存症」という言葉に置き換えているだけではないか、と思うこともたびたびあります。

ですが、実際に「買い物依存症」とただの「浪費癖」との違いを私自身がちゃんと理解できているわけではありません。
「買い物依存症」と「浪費癖」はどう違うのか、下記のサイトを参考に勉強させてもらいました。

なおるのがうれしい
  ☆上記サイト内「買い物依存症」のページ

このページの一番下の方には「購買意欲」と「買い物依存症」の境界線について、下記のような目安が書かれています。
●週3日以上が目安
もちろん購買欲求は誰にでもあるが、週に3日以上、それも日に数時間も「買いたい」「どうしても欲しい」という思いにとらわれて、その間、ほかのことに集中出来なかったり、我慢するのがとても不快であったりしたら、正常とは言い切れない。
さらに、精神科医が「買い物依存症」と診断する時の診断基準として、10項目が挙げられています。
☆診断基準:(5項目以上該当すると依存症の恐れあり)
<1>過去の買い物体験を生き生きと思い出したり、次の買い物計画を立てるのに固執することがある。
<2>どんどん高額な物を買いたくなる
<3>買い物を止めたり、その金額を減らす努力をしたことがあるが失敗した。
<4>買い物を止めたり、その金額を減らそうとすると、イライラする。
<5>現実の問題からの逃避や不快な気分の解消のために買い物をする。
<6>買いそびれた品物を後日、探し求めに行くことが多い。
<7>買い物に執着していることを隠すために、家族や友人にうそをつく。
<8>買い物資金を得るため、、盗みや詐欺など、非合法は行為をしたことがある。
<9>買い物にのめり込みすぎて、大切な人間関係や、仕事を失ったことがある。
<10>買い物で金がなくなり、他人に貸してくれるように頼んだことがある。
これらの記述から、素人なりに解釈できる「買い物依存症」と「浪費癖」の違いは、「買い物を抑制しようとしているかどうか」「買い物に罪悪感を抱いているかどうか」にあるような気がします。

「買う」ことに罪悪感を感じていない人は、診断基準項目にあるような「止めたり金額を減らす努力」自体をそもそもしないでしょうし、家族や友人に嘘をつくどころか、欲しかった物を買ったら、周囲に見せびらかしたくなるのではないかと思います。
「こんなに買ってはいけない、どうしてこんな買い物をしてしまうのだろう」という罪悪感を抱き、それを押さえ込もうとすることで、余計に買い物への執着が深まり、いざ買い始めると、仕事も人間関係も忘れ、借金や非合法な手段で資金を得てまで買い物に没頭してしまう、というのが、「買い物依存症」なのではないかと感じます。
その結果、上記のサイトであげられている事例にもあるように、そこまでして買った物を目に触れないような場所にしまいこんで使わないとか、捨ててしまう、といった行動が起きるのだと思います。

単なる「浪費家」の場合は、罪悪感を感じることもなく、欲しいと思った物を次々買い求め、ブランド品だったら特に、持ち歩いて周囲に見せて自慢したい、という思いが強くなると思います。
思いのままに買い物を続けた結果、クレジットカードの枠がいっぱいになってサラ金に手を出したり、夫のクレジットカードを使い込んでしまって返済しきれなくなってくると、「浪費家」にも「罪悪感」は生まれてくると思いますが、それは「買い物依存症」の人たちが抱く買い物そのものに対する罪悪感ではなく、返せないほどの借金を抱えてしまったことに対する「罪悪感」なのだと思います。

「借金返済」と題したblogを読むと、たくさんの自称「買い物依存症」がいますが、その中の何人が本当の「買い物依存症」なのでしょうか。

別に、批判をしたくてこんなことをかいているわけではありません。
本当はただの「浪費家」や「ブランド好き」の人たちが、自分を「買い物依存症」という病気だったと思い込んで自分を納得させてしまうことに、危うさを感じてならないのです。

本当に治療が必要なほどの「買い物依存症」患者なら、上記のページを読めばわかる通り、自己破産や債務整理をしたからと言って、「買い物依存症」が治ってしまうわけではありません。むしろ買い物の「資金源」が絶たれるわけですから、それまで以上にイライラしたり、不安になったりする可能性のほうが高いと思います。
もちろん、普段のストレスや不満から「依存症」になるそうですから、債務整理がきっかけで家族と改めて気持ちをぶつけあったりすることによって、ストレスや不満が解消され、債務整理と同時に「買い物依存症」も治ってしまった、という場合もあるとは思います。

しかし、もともと「買い物依存症」ではなかった人が、自分の借金の原因を「買い物依存症」のせいだったと思い込んで自分を納得させてしまうと、債務整理をして、当面は借金そのものへの罪悪感によって買い物欲をセーブすることができても、借金が減って、金銭的な余裕が戻ってくると、再び買い物欲が頭をもたげてきてしまうのではないかと心配します。

「浪費癖」がある人も、自己破産したからと言って、急に「倹約家」に変身できるわけではありません。
「私は浪費家なんだから」と何度も自分に言い聞かせながら、毎日チマチマと家計簿をつけ、小銭を数えながら生活していく中で、だんだんと「倹約家」へと変貌を遂げていくことができるのだと思います。
本当の「買い物依存症」だったら、医師の治療を受け、薬などで完治する可能性もあるわけですが、「浪費癖」の方は医者も薬も無しで、自分の力だけで治さなくてはならないので、その意味では「買い物依存症」よりも厄介なものかもしれません。

以前の記事でも書きましたが、多重債務と心の病をセットで抱えている人はかなり多いと思います。
でも、本当の心の病気ではない人が、心の病気を「騙る」のは、blogの記事として読者の興味を引くことはできても、自分自身のためにはならないと思うのです。