2007年11月28日水曜日

話題の事件報道から思うこと

謎の行方不明事件が一転、身内間の金銭トラブルによる殺人事件だったことがわかったあの事件。「借金女王」として、思うところがたくさんあります。
まだ完全に解決したわけではないので、報道されていることがすべて事実だとは言い切れませんが、下に引用した記事などを読む限り、私がサイトで何度も言ってきたこと、

●身内であっても、借金の名義貸しは禁物
●家族に内緒で借金を抱えてはいけない
●どんなに頼まれても、借金の連帯保証人にだけは断るべき

というようなことの信憑性が、最悪の形で裏付けられてしまった、と感じています。
Yahoo!ニュース 11月28日15時1分配信 時事通信
香川県坂出市のパート従業員三浦啓子さん(58)と孫娘2人が行方不明となり、三浦さんの義弟川崎政則容疑者(61)=死体遺棄容疑で逮捕=が3人の殺害を供述した事件で、同容疑者の妻(4月に病死)が三浦さんに多額の金を貸し、同容疑者が「おまえのせいで人生が狂った」と激高していたことが28日、分かった。
県警坂出署捜査本部は、同容疑者が妻と三浦さんとの金銭トラブルに恨みを募らせた結果、三浦さんらを殺害したとみて、詳しい動機を追及している。
三浦さんと同容疑者の妻は姉妹。関係者によると、三浦さんの元夫はうどん店の経営などがうまく行かずに借金を抱え、同容疑者の妻が連帯保証人になっていた。妻は三浦さんの求めに応じて、多額の資金を工面。金のやりとりは10数年前から繰り返し行われ、総額は数百万円に上るとみられる。

容疑者の奥さんは、身内である姉のためを思って連帯保証人になったり、借金の名義貸しをしたのでしょう。
別の報道によれば、容疑者は「妻が亡くなった後に知らない借用書がみつかった」と周囲に話していたようですから、奥さんは夫を心配させたくないと思って、借金の事実を自分の胸の中にしまったまま他界したのかもしれません。

頼まれて連帯保証人になるのも、借金の名義貸しをするのも、そのことを他の人に内緒にすることも、その場を穏便に済ませ、人間関係を維持することになるのかもしれませんが、所詮はその場しのぎに過ぎません。
亡くなっている方を悪く言うようで少し気が引けますが、容疑者の奥さんは連帯保証人や名義貸しではない方法で姉への愛情を示すべきだったと思いますし、夫にもきちんと相談しなくてはならなかったと思います。

このような事件にまで発展してしまうのはレアケースかもしれませんが、最悪こんなことになってしまいかねない、ということを、今家族に隠れて借金を作っている人、名義貸しや連帯保証を誰かに頼まれてどうしようか考えているというような人には、良く胸に刻んで欲しい、と思うのです。
自分では良かれと思って取っている行動が、後でとんでもないトラブルに発展してしまうかもしれないのです。

容疑者を擁護するつもりはまったくありませんが、亡くなった家族の遺品を整理して、まったく知らない借金の借用書が出てくれば、誰でも大きなショックを受けると思います。
その借金が本人の遊興費などではなく、身内の代わりに借りてあげたお金だとわかれば、ぶつけようのない怒りがこみ上げてくるのも当然ではないかと思います。
もちろん、その怒りに任せて人の命を奪うなどということは、絶対に許されませんが、名義を貸した先に「怒鳴り込んでやろう」と思うくらいまでは理解できない話ではありません。
容疑者の奥さんは、「夫に心配をかけまい」と、借用書を見つからないように隠していたのかもしれませんが、もし、事前に容疑者がその借金のことを知っていれば、ひょっとすると、怒鳴り込みには行っても、命まで奪うほどの凶行には至らなかった可能性もあったかもしれません。

亡くなった奥さんが残した借金の督促を容疑者が受けていたのかどうかは報道を読んでもわかりませんが、もし受けていたとしたら、容疑者には1年前の団信廃止の影響も及んでいたことになります。

こんな世の中ですから、いつ何が起こるかわかりません。
もし、借金があることを家族に隠したまま不測の事態が起こるようなことがあれば、残された家族は大きなショックを受けますし、大きなトラブルに巻き込まれてしまう可能性もあります。

人間関係の様々なトラブルの中でも、殺人事件にまで発展するようなトラブルはほとんどが恋愛問題か金銭問題でしょう。
お金にまつわるトラブルや事件は、身内同士の間でも頻繁に起こっています。遺産相続や保険金など、家族間だからこそ大金が動き、他人同士の金銭トラブルよりも、身内間の金銭トラブルの方が、よりドロドロしてしまいます。
家族が健全で安定した生活をしていくために、お金は絶対に必要なものですが、それ故に家族間でのお金に関する隠し事は、大トラブルに発展する危険性を常にはらんでいると思います。
こんな恐ろしい事件に発展することは滅多にないかもしれませんが、今借金を抱えている人には、この事件をこんな視点でも見てもらえれば、と思います。