私のサイトの主旨は、「借金で首が回らなくなってしまったら弁護士さんなどに相談して、借金を整理しましょう。今までの生活を反省して、立て直して、堅実な生活スタイルを身に着けましょう」ということです。
私がサイトを開設した頃は、まだ借金に関するサイトは少なかったのですが、今は様々な切り口で借金を扱ったサイトがたくさんあります。
私とは考え方が違うサイトもあれば、まったく法的な裏づけのないいい加減なサイトもあります。
借金で苦しくなってしまった人は、何か良い解決策はないかと、多分必死でネットを巡ると思うのですが、いい加減な情報にだけは引っかかって欲しくないなぁ、と切に思います。
昨年あたりから、私のサイトをめぐる環境が激変した、と感じます。
なんと言っても、blogの台頭と、アフィリエイトの台頭が、その大きな要因です。
借金に関するサイトの作り方、運営のあり方、スタンスの取り方などが、大きく変わってきたように感じます。
私のサイトは、都心の一等地に家を建てたつもりだったのに、5年の間にそこは都心ではなくなって、寂れた田舎になってしまった、という感じです。
例えば、自己破産以外にも法的な借金整理の方法があることや、サラ金が取っている利息は、利息制限法に違反する利率なので、債務整理をすれば利息が減って、場合によっては返しすぎた分が戻ってくる、といったことは、サイトを作った頃には、まだまだ知らない人も多かった情報なのですが、今やそんなことは誰でも知っていて、そんな当たり前のことではなく、もっと「スゴイ」情報を知りたい人が増えているのです。
私のサイトのある場所が寂れて来て、今はどこが「都心」なのかというと、やはりblogのようです。
過去に私のサイトを見て債務整理をはじめ、その経緯をblogで公開してます、と何人かの方からご連絡をいただき、その中の何人かを、以前雑記帖でも紹介しました。
それ以外のblogは、あまり熱心に読んでいなかったのですが、この裏日記を開設した時に、試しに「人気blogランキング」という物に登録をし、その上位のほうにランクされているblogを見ているうちに、今の「都心」の様子がだんだんとわかってきました。
(今日は長くなりそうなので、続きを読みたい人だけ進んでください)
このblogは「人気blogランキング」のバナーをクリックすると、10クリックのうち8クリックが「債務・借金」のランキングにアクセスします。(現在このブログはランキングには参加していません)この「借金・債務」ランキングが「借金blog村」ともいうべき場所で、上位にランクされているblogがいわば「都心の一等地」でしょうか。
この「都心の一等地」にあるblogを眺めていると、「最近の若いモンにはついて行けないねぇ」という、田舎のご隠居さんの気分になってきます。
順位は毎日変わりますが、今日現在1位にランクされている、「借金返済blog」と題されたblogを見ても、私にはとても「借金を返済している」ようには見えないのです。むしろ「借金を推奨するblog」だと感じます。
債務整理をせずに、自力返済するのは否定しませんが、この人は借入から1週間以内に返済すれば、利息が免除されるサラ金を基点に、いわゆる「自転車操業」をしているだけなのです。
このblogの最初の方の記事には、「もう新たな借金はしません」と書いてあるのですが、返済のために別の所から借金をすることは、この人にとっては「借金」ではないようです。
「大車輪」という名の「節約」なんだそうです
「自転車操業」を「大車輪」と呼ぶのは、なんだか「売春」を「援助交際」と言い換えるのと似ていますし、多少支払利息が減ったことを「節約」と言うのは、はじめから不要な物を定価より安く買って喜んでいる人のように見えます。
ご本人はこの「大車輪」で「節約」していることが、たいへんご自慢なようですし、このblog内の人気記事らしいので、皆さん関心があるのでしょう。
この「大車輪」をするためには、毎週ATMに通って、返済と借入を繰り返さなくてはならないわけですが、その手間や時間や交通費まで含めて、本当に「節約」と言えるのかどうかは疑問です。そして、不慮の事故などにでもあって、ATMに通えなくなってしまった時点で、この「大車輪」は空中分解してしまいます。
毎週ATMに通うようなご苦労をされて、記事によればこの人の600万円もある借金は、8ヶ月で90万円しか減っていません。中には「90万円も」と思う人もいるかもしれませんが、自己破産すればもうとっくにゼロですし、個人民事再生手続きを利用すれば、手続き開始時点で約120万円に減りますので、地道に働いて3年間毎月3万円ちょっと返済すれば、なくなります。
もちろん、ATMに通う必要も、毎日毎日眉間にシワを寄せながら利息の計算をする必要もなくなります。
このまま「8ヶ月で90万」のペースを続けて行けたとしても、この人の完済は約4年後です。4年間、毎週毎週ATMに通い続けるわけです。好きでやっているようなので、勝手にやってください、としかいえませんが、これが「借金返済のblog」の第1位かと思うと、本当に「都会の人が考えることはわからない」という感じです。
このblogでは、この1週間無利息のサラ金が大推奨されていて、記事中の社名のリンクはすべてアフィリエイトです。ちゃっかりしてます。
その他のサラ金の社名もほとんどアフィリエイト広告です。
アフィリエイト広告の中でも、信販サラ金系は単価が高いそうで、「キャッシング比較サイト」と称したblogもこのランキングの中にたくさんありますが、大抵アフィリエイト広告を大量に貼ってあるだけのサイトです。こういったサイト自身がアフィリエイト広告を出稿しているのですが、このblogにはその手の広告も貼ってありますので、何度見ても「借金返済blog」ではなく、「借金推奨blog」にしか見えません。
そろそろ、
サラ金のTVCMに対する不快感の表明や抗議活動は最近増えていますが、もし仮に多少TVCMが規制されても、アフィリエイトblogはどんどん増えていますから、サラ金も困らないかもしれません。むしろ広告費の節約になって良いかもしれません。
その他にも、このランキングを見ていくと、借金返済中にまつげパーマをかけに行く人とか、思春期の子どものケアもそこそこに、裁判所に通って過払い訴訟をしまくっている主婦とか、いろんな人が見られます。
もちろん、まともな方法で借金と格闘している人たちもたくさんいますし、きちんと借金の相談に乗っている人のblogもあります。
で、この「借金blog村」の人たちは、お互いにリンクをし合い、コメント(絶対批判しない)を入れ合い、ランキングバナーをクリックし合っているようです。
これが、最近はやりの
私は子どもの時から集団行動やツルむことが嫌いで、遠足なんて苦痛でしかありませんでした。
ホームページを作っても「相互リンク」という言葉がとてもイヤで、自分のサイトの読者に有益だと思えば勝手にリンクすればいいことで、リンクしてもらったからリンクするというのは、「なんか違うだろ」と思っていました。
今も、アクセスを増やすために相互リンクを増やしたり、鼻白むような口当たりの良いコメントを書いて回るようなマネはとてもできないので、「田舎のご隠居さん」でいいや、と思っています。
ここ1年位の間に、ネット環境だけではなく、債務整理をめぐる環境も大きく変わっています。(詳しく書くのは、この裏日記の趣旨に反するので、興味のある方は、雑記帖を読んでみてください)それに伴い、借金の整理の「トレンド」は、私が自分のサイトで訴えている「健全で経済的にも精神的にもストレスのない生活を取り戻すために借金を整理する」ことではなく、「いかに借金を減らすか、いかにサラ金と戦うか」ということになっています。
私はサラ金と戦うよりも、まず自分の浪費癖や無計画性と戦うべきだと思っているのですが、最近は自分の生活や家族との穏やかな生活を犠牲にしてでも、サラ金と戦い抜いて、過払いをキッチリ取り返す債務者が称えられます。
いくら法的に返還してもらう権利があっても、苦しい時に助けてもらったサラ金に、生活を犠牲にしてまで戦いを挑むこともないだろう、と思うのですが、そういう考え方は最近の「都会」には馴染まないようです。
そういうわけで、私は過疎の進む田舎の村で、のんびり隠居生活をしながら、時々「都会」を覗きに行こうと思います。


