2003年03月01日

F1の魅力(旧blogより転載)

いよいよ、3月。今年もF1が開幕します。私のF1好きは、プロフィール欄にも書いてあるので、知っている人は知っているとは思います。F1を見たいがために、有料チャンネルを契約し、予選も決勝も生中継で観戦しています。

自分でも、どうしてこんなにF1に夢中になっているのかはよくわかりません。自分で運転もしませんし、時々いる、「車好き」の人ともちょっと違います。道に走っている車を見て、すぐに車種がわかる人もいますが、私はメーカーの区別ぐらいしかつきません。「ランエボ」は速くてカッコいいですが、初代「ランエボ」と、「エボ8」は見分けられません。
でも、F1をはじめとするカーレースを見るのは、とにかくワクワクするのです。
F1が、「一番速くて危険でお金がかかったスポーツ」だということに魅力を感じているのかもしれません。
私には運動神経はほとんどありません。体育の授業でいい思いをしたことは、一度もありません。駆けっこも、小学校一年生の時は、運動会のリレーの選手だったのですが、以降タイムはほとんどあがらず、中学生になる頃には、ビリが指定席になっていました。だからこそ、300kmのスピードでパトルする、F1に強く魅かれているのだと思います。
そして、「お金がかかった」というところには、ちょっと「ナマぐさい」魅力を感じています。
F1以外の多くのカーレースは、どのチームも同じ車でレースをします。車はたくさんのパーツからできあがっていますが、大きな構成要素を挙げると、“エンジン”“シャーシ(車体)”“タイヤ”の3つになります。F1以外のほとんどのカーレースでは、この3つの要素は、それぞれ1〜2社のメーカーが、そのレース用に作ったものを使っているので、まったく同じ車か、それに近い車同士でレースをするのです。結果に差が出るのは、ドライバーの違いと、車のセットアップの違いです。
ところが、F1は、タイヤ以外は、車のすべてのパーツを、各チームが好きな方法で好きなところから調達しています。ルールに定められた規格の範囲内であれば、自由に車を作れるのです。
このため、F1では、お金持ちのチームとそうではないチームの車は、最初から明らかに性能が違います。どんなに優秀なドライバーが乗っても、弱小チームの車では、絶対に勝てないのがF1です。とにかく「お金」が物を言う世界で、一昨年と去年は、1チームづつ、お金が続かなくて撤退するチームが出てしまいました。今年も、資金面で「かなり危ない」と言われたチームがありましたが、大リストラを決行し、なんとか参戦はできるようです。
そんな意味で、F1はスポーツであると同時に、大きな「ビジネス」であり、資本主義社会の縮図のような場所です。そういうナマぐささが嫌いな人も多いですが、私はかえって、このナマぐささこそ、他のカテゴリーのカーレースでは味わえない、F1の魅力のひとつだと思っています。
「お金」と言えば、危険なスポーツだけに、F1ドライバーの年俸は高額です。F1の「王者」ミハエル・シューマッハの年収はなんと74億円で、もちろんスポーツ選手としては、ぶっちぎりで世界一です。(2位はタイガー・ウッズの67億円、ベッカム様は4億ちょっとにすぎません)
サラリーマン川柳に「年収は ゴジラ松井の一打席」なんていうのがありましたが、シューマッハの1レース分の収入は、サラリーマンの生涯賃金でも足りません。
数百万の借金で真剣に悩んでいる私たちからすると、非常に不条理なお話ですが、シューマッハは、それだけの収入があっても、F1ドライバーという、100分の1秒の判断ミスで、簡単に死んでしまうような仕事を辞めようとはしません。ストイックに常にチャンピオンを狙い続け、3年連続チャンピオンになっています。
F1ドライバーという仕事は、肉体も精神も強くなければ勤まりません。半分体を外に出して、2時間以上300kmのスピードで走り続けます。その恐怖は、想像を絶するものでしょう。ドライバーのアドレナリンは、瞬間的に致死量にまで達することもあるそうです。亡くなったアイルトン・セナも、スタート前には、一心不乱に神にお祈りを捧げていました。コーナーによっては、首にものすごい横Gがかかりますから、強靭な体力も必要です。そんな状態で運転しながら、無線でピットと会話もしています。どの国のドライバーでも英語で話します。精密機械のような車には、何十個もの制御のスイッチがついています。どれが何をするボタンかも正確に覚えておかなくてはなりません。押し間違えたら、死ぬかもしれません。
ですから、ただ「運転がうまい」だけでは、決してF1ドライバーにはなれません。記憶力、判断力、語学力も必要なのです。
体力もあって、頭も良くて、更に、トップチームに行くためには、大きなスポンサーを自ら取るような営業力も必要です。そのような能力を兼ね備えた、世界でたった20人のドライバーの戦いがF1です。観戦していても、ただ「楽しい」だけではなく、常にピンと張り詰めた緊張感が漂ってきます。それがまた、魅力なのです。
チャンピオンチームのフェラーリとそのドライバーのシューマッハは、去年、F1史上に残るさまざまな記録を打ち立てました。去年のフェラーリの車も、すごくかっこよかったのですが、今年の新車は更にかっこよくて速そうです。何度見ても飽きません。
開幕は3月7日。今からワクワクして眠れません。
ニックネーム 借金女王 at 00:00 | スポーツ観戦-F1