NFLヨーロッパ2006
WR木下、開幕週の週間MVPに選出!
日本時間3月19日(日)未明に開幕したNFLヨーロッパ2006シーズンで、第1週のプレイヤー・オブ・ザ・ウィーク各部門が発表され、スペシャルチーム部門でアムステルダム・アドミラルズWR木下典明が選出された。
NFLヨーロッパ参戦2年目となる木下は、ベルリン・サンダーとの開幕戦で、日本人初となる59ヤードのパントリターンTDを決める快挙を達成。その他にも、キックオフリターン3回で合計56ヤード(最長22ヤード)を獲得するなど、リターナーとして合計115ヤードを獲得した。木下はWRとしても、1回のレシーブで13ヤード、リバースプレーからのランを1回2ヤード記録した。
なお、日本人選手がTDを記録するのは、2000年WR板井征人(アムステルダム・アドミラルズ)、2001年WR堀江信貴(アムステルダム・アドミラルズ)、WR天谷亮仁(ライン・ファイヤー)、2002年WR水口貴雄(アムステルダム・アドミラルズ)以来、史上5人目。また、日本人選手がナショナル選手部門以外でプレイヤー・オブ・ザ・ウィークに選出されるのは木下が初。
NFL JAPAN 2006年3月23日
今の時期、NFLはオフシーズンですが、ヨーロッパでは「NFLヨーロッパ」というリーグが行われています。
NFLプレイヤーになるには、アメリカの大学リーグで活躍して、ドラフトで採ってもらうのが一番の近道ですが、有名でない大学のプレイヤーとか、アメリカ人以外の選手はなかなかドラフトにかかりません。
彼らはNFLの「マイナーリーグ」とでも言うべきヨーロッパリーグで活躍して、NFLチームにピックアップしてもらう、というチャンスに賭けています。
ヨーロッパリーグには、NFLのチームが採ろうかどうか迷っているような当落ライン上の若手選手も送り込まれてきますし、世界中で行われているトライアウトで合格した選手もたくさん参加しています。
そもそもは、NFLの世界戦略のひとつとしてできたリーグで、当初は引退したヨーロッパサッカーの有名選手をキッカーに迎えたりして、ヨーロッパでのアメフト人気を喚起するのが一番の目的だったようですが、最近は若手選手がNFLにアピールする場になってきています。
このヨーロッパリーグには、毎年日本人選手も数名がトライアウトを経て参戦しています。
過去にはここからNFLのチームに呼ばれて、プレシーズンマッチ(いわゆるオープン戦)に出た日本人選手もいるのですが、残念ながら開幕戦まで残れた日本人選手はまだいません。
メジャーリーグでの日本人選手の活躍は、今更言うまでもありませんが、NBAでも昨シーズン、田臥くんが日本人初のプレイヤーになったことで、普段NBAなんて放送したこともないような民放局が試合を放送してくれて、一瞬でも盛り上がりました。
アメフトも、日本人NFLプレイヤーが誕生してくれれば、もう少し日本でもアメフトを見てくれるひとが増えて、WBCの観戦にスーパーボウルMVPのハインズ・ウォードが来ていても、中継アナウンサーが一言も触れずに無視するなんて悲しい事はなくなるんじゃないかと思うのです。
木下くんの週間MVP獲得の話題は、そんな私の期待をかなり掻き立ててくれました。
木下くんは、去年のライスボウルに立命館大学のQBとして出場していました。
ヨーロッパリーグへの参戦は2年目になります。
ライスボウルの試合の中では、ずば抜けた身体能力を見せていて、QBながらレシーバーの位置に入ってロングパスをキャッチしたり、QBの位置からギャンブルと見せかけたパントキックも蹴っていました。
ヨーロッパリーグにはQBではなくレシーバーで参戦しているようですが、彼がMVPに選ばれたのは「スペシャルチーム部門」です。
ライスボウルではQBもレシーブもキックもこなしていましたが、さすがにパントリターンはやっていなかったはずです。
NFLでもレシーバーがパントリターナーを勤めることは珍しくありませんが、(多分)リターナーとしての実績はないであろう木下くんにリターナーをさせるところに、NFLのコーチングの的確さのようなものを感じます。
それにしても、59ヤードのパントリターンタッチダウンは、NFLでもかなりのビッグプレイです。
同じヨーロッパリーグからNFLに入ったダンテ・ホールが2年前位のシーズンに、パントリターン、キックリターンのタッチダウンを量産し、「脅威のリターナー」と言われて大ブレイクしたのを思い出しました。
ダンテ・ホールもWRでリターナーを兼ねていますが、体格も小柄で、レシーバーとしては「並」の選手です。
でも、リターンだけでブレイクして、プロボウル(オールスター)にまで選ばれました。
木下くんもリターナーで開花して「和製ダンテ・ホール」なんて呼ばれるようになってくれると嬉しいです。
花形ポジションのQBでNFLに入って欲しい、と思う人も多いかもしれませんが、NFLに日本人QBが誕生するのは、まだまだずーっと先だと思います。
ある意味スペシャルチームはねらい目です。
木下くんもQBにこだわらずに、レシーバーやリターナーでNFLに挑戦しようとしているのは、賢い現実的な選択だと思います。
しかし、ヨーロッパリーグとはいえ、NFLはそんなに甘い世界ではありません。
こんなビッグプレイをして、週間MVPを取ったとなれば、次からは相手チームから徹底的にマークをされて潰しにかかられます。
それでも結果を残し続けなければ、NFLには上がれません。
短いシーズンですから、がんばって活躍を続けて欲しいです。
ちょっとだけ、日本人初のNFLプレイヤー誕生が近づいてきたかもしれません。
来週からも、木下くんの活躍に注目したいと思います。
※4月2日追記
今日、コメントで木下君はもともとQBではなくWRだという指摘をいただいたので(名前のないコメントで残念なのですが)、ネットで記録をあさってみたら、確かにQBだというのは私の勘違いで、ライスボウルでもレシーバーで登録されていました。
私は「レシーブもできるQB」という印象を勝手に持っていたようですが、実際は「QBもできるレシーバー」というのが正解のようです。実際ライスボウルでも何回かQBのポジションに入ったことは事実で、その印象が強烈だったようです。(全然数字は出てないのですが)ちなみに、リターナーとしても出ていたようですが、全然覚えていません。(数字はとても良いのですが)
この木下くん、NFLヨーロッパの2週目の試合でも、レシービングでビックプレイをしたようです。2週間後から始まるTV中継を早く見たいです。



彼に限らず、日本人にはWRが向いているかもしれませんね。ラインの選手はどうしても身体の大きなヨーロッパ系・アフリカ系選手の方が有利な気がしますし・・。
そういえば、PatriotsのKヴィナティエリがコルツに行くそうです。ちょっとPatsには痛いかもしれませんね。
今年は木下くんの他にもWRでヨーロッパリーグに参戦している日本人がいるので、期待したいです。
テレビ中継は1ヶ月遅れで始まるので、早く見たいです。
コルツはプレイオフで大口を叩いた後に、
決定的なミスをしてしまったバンダージェットが、
ひょっとしたら解雇されちゃうかな、と思ってましたが、
まさかヴィナティエリを採るとはびっくりです。
それだけキッキングの怖さを思い知ったんでしょうね。
他にも、イルカちゃんのユニフォームが、
どう考えても似合いそうにないカルペッバーが
マイアミに移籍するとか、
T.Oがパフォーマンスで大顰蹙を買った
ダラスに移籍するとか、
オフシーズンもNFLは話題に事欠きませんね。